宮古市前危機管理監小笠原昭治氏の講演を聞く。

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宮古市前危機管理監小笠原昭治氏の講演を聞く。 10月17日、宮古市前危機管理監小笠原昭治氏の講演会が開催されました。これは自主防災隊長を対象にした「地域防災訓練」説明会の一環として行なわれ会場の袋井市総合センターが満杯でした。
 小笠原氏は冒頭、「東日本大震災当時のことは思い出したくないのが本音」「大震災の悲しみ・痛みを忘れないでほしい」との思いからこうした講演をお受けしている」とつらい心境を話された。
 震災発生時、市役所の6階にいて津波の襲来の様子を目のあたりにした。逃げ遅れた人に声をかけても届かず、流される車のなかに人がいた様子や壊れる住宅もろとも流される人もいたがなにもできなかった。
 一般職員の人的被害はなかったが、救急出動した消防隊員が犠牲になった。公用車70台が流出、市役所は一昼夜水に浸っていて、通信も遮断され、なかなか被害の実情もつかめないなかでの活動からスタートだった。遺体の収容や避難所の開設、仮設住宅の様子など順を追って経験された問題点などを話された。
 被害を大きくしたのは、市民が防潮堤を過信し、避難が遅れたことだ。情報を何度流しても判断するのは本人だ。「捨てる財産、守る命」という意識が重要だと強調した。
 直後の2日間は自力で。公的援助はすぐには期待できない。その次が共助だ。避難所もみんなで運営していく姿勢が大事。日がたつにつれてわがままがでてくる。ペットの受け止め方も人によって違う。まずは人間だ。ボランティアの受け入れも体制が整っていなかったので受け入れが遅れた。ボランティアにも心違いをしている人もいる。・・・
 講演の結びに、「できることは精一杯取り組んだ。後悔はない。」と結んだ。
 災害対応に取り組んだ生の姿、きれいごとではなく本音がうかがい知れた貴重な講演だった。



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