袋井市議会で中東遠総合医療センターの状況報告会

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袋井市議会で中東遠総合医療センターの状況報告会
「医療従事者の危機感を全ての国民も共有すべき」
     宮地正彦院長が市議会で報告
 12月9日、袋井市議会は中東遠総合医療センターの状況報告会を開催。宮地正彦掛川市・袋井市病院企業団企業長 兼 中東遠総合医療センター院長から報告が行われました。宮地院長は、情勢が急変しているとして当初予定していた内容を取りやめ、医療現場の危機的状況と行政や市民へのお願い・注文、中東遠総合医療センターの経営状況等、原稿もないまま約1時間、緊迫感をもって切々と訴えました。改めて医療現場の大変な状況が伝わり、私たち議員も自覚をもって市民に知らせるべきと痛感しました。
(以下は、私のメモによるものであり、誤りや足りない点もあるかと思いますがご理解願います。)
11月から重症者が急増、医療現場に危機感
 当院はコロナウイルス感染者を第1波、第2波、第3波と受け入れてきた。静岡県でも第1波、第2波、第3波と患者数は増えてきたが、ホテルなど軽症患者を受け入れる療養施設や入院可能病院が増加しこれまでそれほど切迫感はなかった。しかし、11月からは重症患者が10人を超しここにきて一気に危機感を増している。重症患者のケアには3倍の人員が必要となり救急医療に手が回らなくなる。
問題は県全体の情報が伝わらないこと、院長のしごとは情報の把握にある。そのため、県知事にも話をしたがどれだけ伝わったかわからない。
コロナだけでなく救急医療もできないと病院はもたない、コロナを災害と捉えてトリアージせざるを得ない、病院間で情報を共有しないとコントロールできない。県西部圏域も後重症者が10人入ればパンクは目に見えている。機器にも限りがある。県民がどれだけ現状を理解しているのか。病院長が集まって訴えないと。本当の情報を伝える役割責任がある。アピールができるよう呼び掛けている。

県は情報を正確に伝えるべき
 県の対策チームに専門医(病院関係者)が入っていない。患者を急に回され受け入れろと言われても看護師不足もあり急には受けられない。県知事にキチンと情報が提供できているのか疑問に感じる。
静岡市はクラスターを公表していないが、公表すればコントロールできる。大病院でも若者だけでなく老人も家庭で入院待機せざるを得なくなる。重度の患者一人に2人3人の看護師が必要となる。そうなれば一般病床から移動させざるを得なくなり、医療を縮小せざるを得なくなる。中東遠総合医療センターでも500床あるが400床にセーブし、手術も制限せざるを得ない。
介護施設・デイサービスでクラスターが発生すれば更に大変なことになる。施設から家庭へ感染が広がり、病院へ。しかし介護は濃厚接触であり病院では手に負えない、人的精神的資源を奪う。離職者が増え、更に疲弊をもたらす。そうしないためにも介護施設などでのPCR検査が必要。

行政の縦割り・境界を除き対応が必要
 浜松市では地域全体で協調して救急当番制を敷くなど連携ができている。中東遠は2つの病院ではまわせない。行政は縦割りだが医療に市町の境はない。1週間で情勢は激変し患者も増える。PCR検査を必要なタイミングで、スピードが必要。市に検査代金全額を負担してほしい。
コロナ診療により病院経営が急速に悪化
 中東遠総合医療センターは2年前に黒字となったが令和元年度は4億円の赤字、今年は8月までに7億の赤字、年度末には12億の赤字となる。12月は賞与もあり多額の手持ち資金が必要であり24億おろな円から15億円に目減りした。10億円を切ると市からの補てんが必要となる。補助金は全く入っていない。静岡県は遅い。必要なものは買わざるを得ず、その分しわ寄せは職員にいく。
 中東遠5病院で2病院だけがコロナを診ているが分業化が必要。浜松市と連携すればもっとうまく回せる。行政同士が連携をうまくまとめてほしい。
 重症者、軽症者、無症状者を分けてホテルなどで受け入れるなどし、病院に集中するとやっていけない。軽症者はわがままも出て手に負えない。

PCR検査体制の充実強化を
 病院では入院時全て実施し結果が出るまで個室入院となる。1日60検体実施し疲弊した。他の医療機関でも担ってほしい。行政主導で体制を整えることが必要。
市民には自制を求めたい
 医療関係者はセーブしている。一般の人も接待・カラオケ、GoToなどの自制を求めたい。




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