農業経営塾でわかば農園(株)会長が講演。

みひろ

2010年10月29日 17:43


 袋井地域産業イノベーション事業の一環として今年も農業経営塾が3回のシリーズで開催されます。10月28日の第一回は、カット野菜の工場を運営しながら、原料の生産のため農業に参入したわかば農園の会長三浦福雄氏氏の講演がありました。わかば農園は袋井とも関係が深く平成16年から浅羽町の遊休農地を大規模に借地し刺身などに添えられるツマ用の大根を栽培しています。
 三浦氏は当初は個人スーパーを経営していたが、将来展望がもてないと見切りをつけ、逆に大手スーパーに物を売ることを考えたが何をつくったらいいかわからなかった。あるときの飲み会で魚のバイヤーの話からツマに取組みはじめ、ツマに特化、急激に売り上げを伸ばした。機械の開発などの努力でコスト削減し、徐々に販路を広げ現在は25億円の売り上げがあるそうです。
 農業の参入のきっかけは、後発企業で技術がなくものが悪かったが、農家から直に仕入れたらいいものができ原料の重要性を認識したからとのこと。当初は契約栽培から始めたが、徐々に自社栽培に切り替え、現在は190ヘクタールの農地に大根、キャベツなどを栽培している。肥料もおからを醗酵させた有機肥料100%とのことである。
 氏のビジネスの考え方は、「まず土から考え、売りから入らない。まずは食べてもらうことで必ず売れるようになる。無理に販路を広げず、小口を大事にしていれば口コミで広がり宣伝費もかからない。」とのこと。販売は年間契約で単価は一定、発注されたものは必ず応じることで信頼ができる。氏の経営哲学を披瀝していただいた。

関連記事